
くじ引きやゲーム、世論調査や情報セキュリティ、、シミュレーションなど、様々な場面で乱数が使われています
身近な存在でありながらあまり目にすることが少ない乱数について、いろいろと
学んでいきましょう。そもそも乱数とは、でたらめな数字というとざっくりとしていますが
規則性のない数字の並びのこと。でも、

このでたらめというのが実は難しい
0から9までの数字をでたらめに並べてみてください。10個や20個なら大丈夫でしょう。
100個や1000個でも、何とかなるかもしれません。しかし、10万、100万、1000万
となると、どうでしょうか。好きな数字が多くなってしまったり、逆に嫌いな数字が少なくなった
り、均等にバラつかせることは、なかなか難しいものです。
コイントスやサイコロそれも面体の多いものもあります。それらのものを使って乱数表を作る。

洋服の模様にも
新聞にはよく世論調査が載っています。昔は電話帳の中から無作為に選んだ家庭に電話をかけて
調査をしていました。今は電話帳ではなくRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)
という方法が使われます。上8桁の番号で地域を特定し、下4桁の番号をランダムで発生させ
無作為に選んだ家庭に電話をかけるというもの。

各省庁が行っている指定統計調査のサンプリングにも乱数が使われています。セキュリティ面であれば、ワンタイムパスワードが有名
使い捨てのパスワードをランダムに発生させるというもの。サイトのアクセス履歴が分かる
COOKIE(クッキー)にも乱数が使われています。ユーザー毎に違った文字列が割り振られ
個人の識別を行ったり、なりすましを防止したりするのです。また、核融合や気象現象などの
シュミレーションにも乱数が利用されています。自然界に起きる細かな揺らぎについて一つ
一つ計算していては膨大な計算量が必要。そこで、乱数に置き換えて処理しているのです。

乱数には大きく分けて、物理乱数と疑似乱数があります。
物理乱数
サイコロやコイントスのようなランダムに起きる物理的現象を利用したもの。
サイコロ,熱雑音,ハードディスクへのアクセス時間の揺らぎといった,ランダムな物理現象を
用いて生成する乱数を物理乱数というが,概して低速である。

乱数は社会調査のサンプリングや統計モデルのシミュレーションに「欠くべからざるもの」とさ
れる。それを人為的に作り出すことが、計算科学の重要なテーマだ。偶然に依拠するのではなく、
理論に従って作られる乱数の数列。しかし、完全無欠の乱数の状態にたどり着くことが可能なのだ
ろうか。 シミュレーション計算が大規模化する現代においては実用的に周期の長い乱数が要求
される。優れた擬似乱数発生法が多く提案されるが、「数式を用いて発生させられている以上、真
の乱数ということはできない」とする。そして、「物理乱数こそ真の乱数と呼ぶにふさわしいもの
である」と指摘する。学者の方もいる。

疑似乱数
漸化式を用いるなどして,計算機により確定的なアルゴリズムで乱数のように「見える」数列を生
成して乱数列として用いる方法を,擬似乱数という(フォン・ノイマンの発案とされる)。
コンピューター上で計算式やアルゴリズムによって作り出されるのがこれに当たる。
コンピューターがあれば、特別な装置が必要なく、たくさんの乱数を早く作り出せるため
さほど質の高さが求められない。数値計算や世論調査などに用いられています。

物理乱数の使用を進めています。ただ、乱数を発生させるのに時間がかかり、装置も効果になって
しまうため、疑似乱数と物理乱数をうまく使い分けけるのが実用的なのかもしれないという。
見方をしているようです。