四人に一人は腰痛に悩んでいます。私もその一人ですが、本当につらく嫌なものです。
その8割以上が原因不明とのデーターがあります。
腰痛の原因と対処法、慢性的な痛みに効く呼吸法、などを拾い上げてみます。

原因を知る
腰痛の改善をするためには、まず腰痛の原因について、わかる範囲でハッキリさせていくように
します。最も身近な腰痛といえば、ぎっくり腰(急性腰痛症)ですが、これは自分で、ぎっくり腰
をやってしまった。と感じられるケースがほとんどです。これ以外にも、圧迫骨折や腰部脊柱管
狭窄症、腰部椎間板ヘルニアなど、整形外科で診察を受けることで明確になる腰痛あるので、
先ずは勝手に落ち込む前に、整形外科への受信が第一です。

特に気を付けなければいけない痛みがあります。安静時通といわれる症状で、寝ていたり
じっとしていても強い痛みが続く状態です。代表例の一つが圧迫骨折です。
骨粗鬆症の方がなることが多いので、特に女性の高齢者に多く見られます。軽いしりもちや
車の揺れ程度でも起こる可能性があるので、ちょっと腰を痛めただけと安易にかんがえない
事が大切です。他に安静時痛の場合、子宮や卵巣など婦人科の病気による痛みや、腎臓の炎症
がんなどの可能性もあるので、すぐに病院に行くようにしてください。
正しい対処法を
腰痛は原因が多様なので、対処法も一概には言えませんが、一般的な考え方について紹介を
いたします。まず、腰痛を感じた時に、休むべきか動き続けるべきか、悩むことがあると思
います。原因がわからず、激痛が走るようなら、安静にし早めに病院に行くようにして
ください。ぎっくり腰の自覚がある場合は、可能な範囲で動いたほうが直りは早い、
という考え方が、主流になってきました。その際も、急激な動きは避け、痛みに耐えれる範囲
で少しずつ日常生活を続けていくことが大切です。

腰痛が治らないのでマッサージに行くという人もいます。が注意が必要です。これは
骨が折れていることも考えられるので、マッサージは絶対ダメです。先ずは、勝手な判断はやめて
整形外科での受診です。
もはや「国民病」ともいえる腰痛ですが、実は、解明されていない部分もたくさんあるのです。
腰痛は、「ときに手術が必要で、原因を特定できる腰痛」と「手術が不要で、原因を特定しづらい腰痛」の2つに大別されます。そしてそれぞれの腰痛は、以下のように整理できます。
A:ときに手術が必要で、原因を特定できる腰痛
(全腰痛の15%の割合)
腰椎圧迫骨折、脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛など
B:手術が不要で、原因を特定しづらい腰痛
(全腰痛の85%の割合)
筋性腰痛、椎間板性腰痛、椎間関節性腰痛、仙腸関節性腰痛など

かがむと痛い? 反ると痛い? あなたの痛みを判別しよう
4つの腰痛の特徴を見ていきますが、いずれも共通するのは、加齢とともに腰まわりの筋肉や関節
が衰え、こわばって柔軟性が失われることが原因だと考えられています。そんな脆さを抱えた状態
のところへ、無理な動きが加わることで発症します。
筋性腰痛(10%の割合)
筋性腰痛は、筋肉の使いすぎによって起きるいわば「筋肉痛」で、酷使した場所に炎症が起きた
状態です。運送業など肉体労働が多い人、また、同じ姿勢を続けるデスクワークの人にも多く見ら
れます。
痛い場所をピンポイントで特定できるのが特徴で、そこをほぐしてあげると軽快します。

前屈腰痛(40%の割合)
前屈腰痛は、背骨の椎骨と椎骨の間にある「椎間板」に問題があり、物を拾うなど前かがみに
なったときに、椎間板が圧迫されて痛みが出ます。背筋が弱い人に起きやすく、猫背や前かがみに
なりがちなデスクワークの人にも多いようです。
この腰痛は、揉みほぐしても良くならないのが特徴です。
のけぞり腰痛(40%の割合)
のけぞり腰痛は、電車のつり革を持つ、洗濯物を干す、赤ちゃんを抱っこするなど反り気味の姿勢
を取ったときに、背骨の後ろ側にある椎間関節がぶつかることで痛みが生じます。腹筋が弱い
ために反り腰になっている人に起きやすく、女性に多く見られます。
この腰痛も、揉みほぐしても改善しません。

お尻腰痛(10%の割合)
お尻腰痛は、厳密に言うと腰ではなく、お尻近くにある仙骨のつけ根の歪みや炎症が原因で起こ
ります。産後の女性に圧倒的に多い腰痛です。妊娠中に分泌されるホルモンの作用で緩んだ
仙腸関節の靭帯が、出産後に正常に戻らないことで起きるケースが多いようです。
さて、あなたの腰痛はどれに当てはまりましたか?次には
「前屈腰痛」と「のけぞり腰痛」について、ご紹介します。
まず最初に、腰痛回復の鉄則は2つあることを覚えておきましょう。その2つとは、
「筋肉をほぐして柔軟性を増すためのストレッチ」と
「筋肉を鍛えて強くするための筋トレ」です。
これを両輪で行えば、慢性化した腰痛にも回復の見込みが見えてきます。
どちらとも、20秒ずつでいいので、「毎日」続けることが大切です。
ここからは、大事なストレッチの内容に入ってきます。

太ももの前面を伸ばすストレッチ
立った状態で、かかとをお尻に近づけるようにして膝を曲げましょう。
お腹に力を入れたまま、膝を後ろに引きながら、足のつけ根を前に突き出しましょう。
そのまま20秒間キープ。もう片方の足も同様に。
太ももの背面を伸ばすストレッチ
- あお向けに寝た状態で、太ももの裏を持って膝をお腹に近づけましょう。
- 限界まで来たら、膝をできる限りまっすぐ伸ばしましょう。
- そのまま20 秒間キープ。もう片方の足も同様に。
なぜ腰痛なのに太もものストレッチを行うのでしょう?太ももの裏側には、ハムストリングスと
いう筋肉があります。この筋肉が硬い人は、前に傾くとき、背骨をより曲げなければかがむことが
できません。このような人は背骨に大きな負担がかかりやすく、それが腰痛の原因となります。
そのため、太ももの周りの筋肉を柔らかくすることは腰痛の予防にもなるのです。
次に行う筋トレは、腰痛タイプによって動きが異なります。

「前屈腰痛」
背筋を鍛える筋トレ あお向けになって膝を曲げ、両手は体の横に伸ばします。首から膝まで
一直線になるまで、お尻を持ち上げましょう。そのまま20 秒間キープ。
「のけぞり腰痛」
腹筋を鍛える筋トレ 膝を立てた状態であお向きになり、息をゆっくり深く吸いながら、お腹を
膨らませましょう。お腹が膨らみ切ったら、今度は息をゆっくり吐きながら、お腹を凹ませ
ましょう。これを5~10回繰り返します。立ったり座ったりしても行えるので、気がついた
ときに実践しましょう。

痛いときにやってはいけないことは?
どの腰痛も、痛くなる方向に動かさないことがポイントです。筋性腰痛は、テニスボールや握り
こぶしなどを使うと痛む箇所を上手にほぐせま。お尻腰痛は、重い荷物を持たないように気を
つけてください。
あきらめがちな腰痛も、姿勢の改善や運動を習慣化することで、回復する可能性大です。腰痛の
ない晴れやかな生活を目指して、まずは1日ほんの少しからの運動からチャレンジしてみましょう!